外転型けいれん性発声障害の症状・症例

症状

痙攣性発声障害の90%以上は内転型けいれん性発声障害(声が詰まる、震える)ですが、まれに外転型けいれん性発声障害といわれる「声が抜けすぎて話せない」症状の方もおられます。

発症のきっかけは様々です。はっきりしたきっかけがある場合もあれば、徐々に症状が出現し、悪化してくる場合もあります。

会話の途中で度々息がもれるため、言葉にならなかったり、鼻に抜けるような声になったりします。特に「サ行」や「ハ行」の言葉を話すときに症状が顕著になることが多いようです(「さんじゅうさん」、「ほんやとはなや」など)。

また、突発的に声が裏返ることもあります。会話のたびに症状が出現するため、仕事に制限を感じる方も多くいらっしゃいます。

なお、発症のメカニズムについては現状解明されておりません。

症例. 女性

抜けがひどい例

診断

経鼻内視鏡検査による発声時の声帯の様子、症状の問診を総合して診断をつけます。

通常(内転型けいれん性発声障害)であれば、発声時には左右の声帯が内転し、両側の声帯間のすき間がほとんど開いていない状態になります。

しかし、経鼻内視鏡検査で外転型けいれん性発声障害の患者さまののどを観察すると、時々左右の声帯が外転し、それと同時に声が抜ける現象が見られます。

一度に声が抜ける長さには個人差があります。突発的に声が抜ける方、声を出せば出すほど抜けてくる方がいらっしゃいます。

治療

その発症メカニズムが解明されておらず、外転型けいれん性発声障害には確立した治療法がありません。症状の改善を目的とした音声治療(ボイストレーニング)、ボトックス注射を行なっている施設があります。

当院での取り組み

当院では、後輪状披裂筋(こうりんじょうひれつきん)へのボトックス注射を行っています。後輪状披裂筋は声帯を開く筋肉で、ボトックスの注射によりこの筋肉を麻痺させることで、一時的に症状を改善させます。

注射により症状が改善するのであれば、ボトックスの効果が継続する数ヶ月~半年おきに注射を継続させることができます。

症状が重度な場合、注射が無効な場合、注射の継続に抵抗がある場合には、手術治療を検討します。手術内容は診察時にのどの軟骨を触りながら声の変化を確認(マニュアルテストといいます)し決定していきます。

一色の甲状軟骨形成術について

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