重度のアレルギー性鼻炎(花粉症)の症状・症例

症状

  • 「鼻汁が水のようにでてくる」
  • 「くしゃみが続く」
  • 「鼻づまりがひどくて日常生活に支障がでる」

重度の花粉症になると、「水様性鼻汁(サラサラの透明な鼻みず)が出っぱなし」「頻繁にくしゃみが続く」「鼻が詰まって鼻で呼吸ができなくなるため日常生活に支障が出る」といった症状が、花粉が飛散している間続きます。

花粉症といえば2月から5月に飛散するスギ花粉が有名ですが、その他にも3月から5月末まで続くヒノキ花粉、梅雨前、秋に飛散するイネ科花粉など、季節によって異なる花粉が原因となる花粉症があります。

アレルギー性鼻炎の重症度チェック

くしゃみ:1日のくしゃみ発作回数
なし 0点
1~5回 1点
6~10回 2点
11~20回 3点
21回以上 4点
鼻汁:1日に鼻をかむ回数
なし 0点
1~5回 1点
6~10回 2点
11~20回 3点
21回以上 4点
鼻づまり(鼻閉)
なし 0点
口呼吸は全くないが鼻はつまる 1点
鼻閉が強く口呼吸が一日のうちときどきある 2点
鼻閉が非常に強く、口呼吸が一日のうちかなりの時間ある 3点
1日中完全につまっている 4点

3項目のうち3点以上のスコアをもつ症状があれば「重症アレルギー性鼻炎」であり、鼻づまり(鼻閉)のスコアが3点以上あるものは「重度の鼻閉型」と言えます。

診断

鼻内の観察をし、鼻腔の粘膜の色や腫れ具合、鼻汁の性状や量を確認します。

また、アレルギー症状を引き起こす原因となる物質や花粉(アレルゲン:抗原)の種類を調べる血液検査を行なうことで、通年性のタイプなのか、季節性、しかもどの季節になりやすいタイプなのかを知ることができます。また、CTを撮影することで鼻中隔弯曲症や副鼻腔炎の合併の有無や程度について調べることも重要です。

治療方法

保存的治療

投薬治療では抗アレルギー剤(抗ヒスタミン薬・抗ロイコトリエン薬など)の内服とステロイドの点鼻薬を用います。市販の点鼻薬は血管収縮剤が入っているものが多く、長期にわたる使用は逆に下鼻甲介粘膜の薬剤性肥厚を引き起こし、鼻閉が悪化することがあるため注意が必要です。一方ステロイドの点鼻薬は長期使用でも副作用がほとんどありません。

また最近はスギ花粉症に対する舌下免疫療法(スギ花粉エキスを数年間毎日舌下に滴下することで、スギに対する過度のアレルギー反応がおこりにくい体質に変える) も保存的治療の1つです。

手術治療

薬の効果がない場合は手術治療の適応となります。特に鼻中隔湾曲症を伴う重度の鼻づまりは保存的治療では効果が期待できないことが多く、手術を早期から勧めることもあります。

粘膜下下鼻甲介骨切除術(ズブコン)
後鼻神経切断術(経鼻腔翼突管神経切除術)
鼻中隔矯正術

くわしくは各手術のページで説明いたします

当院での取り組み

当院では重度の鼻閉を伴う重症アレルギー性鼻炎の方に対して粘膜下下鼻甲介骨切除術鼻中隔矯正術後鼻神経切断術を組み合わせる手術治療を積極的に行っています。

直近1年間(2017年1月~12月)の手術件数は、粘膜下下鼻甲介骨切除術が約230件、鼻中隔矯正術:約200件、後鼻神経切断術:約110件となっています。

手術対象年齢: 10歳~75歳

小児(10~15歳)の鼻づまり(鼻閉)を改善させる手術に関しては こちら

当院の手術センターは耳鼻咽喉科専門手術施設であり、総合病院ではないため、基本的には心臓などに大きな病気をお持ちでない方が対象となります。その他65歳以上の方は既往の病気をお持ちでない方であっても循環器内科医による精密検査を緊急時協力病院(枚方公済病院)で受けていただいています。

過去にレーザーによる鼻粘膜焼灼術をうけられたことがある方には何度も焼灼を繰り返すより、粘膜下下鼻甲介骨切除後鼻神経切断術を勧め、半永久的な効果を促しています。