好酸球性副鼻腔炎の症状・症例

副鼻腔炎とは、空気が副鼻腔内を循環するための自然のルートが細菌やウイルスによる感染、アレルギーによる粘膜の炎症などにより閉塞し、換気が悪くなった副鼻腔内に膿やポリープが充満した状態です。

この中でも、好酸球性副鼻腔炎と呼ばれる、アレルギー体質が影響した副鼻腔炎は難治性と言われています。血液検査で「好酸球が高い」と言われたことのある方、喘息の持病がある方などの副鼻腔炎は好酸球性副鼻腔炎である可能性があります。

症状

鼻汁・鼻閉・後鼻漏・顔面痛・頭痛などがあります。また、嗅覚障害がおこることも多いです。

診断

CT、ファイバースコープ検査、血液検査にて、

といった項目に当てはまる方が「好酸球性副鼻腔炎の疑い」とされます。

さらに鼻茸などを切除して病理組織学検査によって、好酸球の数が多い(顕微鏡400倍観察視野中70個以上)場合に確定診断とされます。

重症度について

重症度は「軽症」「中等症」「重症」の3段階にわかれますが、血液中好酸球値が5%を超えている方、喘息や解熱鎮痛薬アレルギーを合併されている方は、中等症、もしくは重症の好酸球性副鼻腔炎と診断されます。

好酸球性副鼻腔炎は厚生労働省指定難病とされ、認定された場合治療費の補助が受けられますが、実際の審査では主に手術を繰り返す「重症」の方が認定されているようです。

当院での治療方法

ステロイドの内服・点鼻薬と、生理食塩水による鼻洗浄が基本となります。 また、手術治療を組み合わせることもあります。

ただし、手術をすれば完治するという病気ではありません。点鼻薬や鼻洗浄だけでは消失しないポリープなどを一旦取り除き、鼻洗浄や点鼻薬の効果がより奥まで届くように副鼻腔の構造をリフォームするというのが手術の一番の目的です。

手術の効果

再手術などを行わずにすむ治癒率は60%程度と言われています。

軽度の再発の場合は、外来での処置、内服薬の追加、鼻洗浄の継続などにより様子を見ます。再発したポリープを切除するために再手術を勧めることもあります。

手術後の治療セルフケア

ポリープが非常に再発しやすい疾患ですので、自宅でのセルフケアと術後の通院処置が大切となります。

自宅でのセルフケア方法

食塩が入ったお湯による鼻洗浄を自宅で毎日しっかり行っていただき、ステロイドの点鼻薬を続けます。また、抗生剤やステロイド薬の内服などを数か月、続けていただくことがあります。

通院処置に関して

診察時に随時ファイバー検査を行います。また、術後3か月から半年程度でCT検査を行い、手術の効果を確認することがあります。

好酸球性副鼻腔炎の中でも特に中等症や重症の方は、症状に合わせて数年以上長期間にわたって様子をみていく必要があります。喘息や糖尿病、高血圧などの治療が一生涯続くのと同様と考えてください。

最初の1か月は週に1回程度の通院、その後は1~3か月毎の通院をお願いしています。鼻症状の悪化時は短期的に追加治療を行い、間をあけずに受診していただく必要があります。嗅覚や鼻閉の悪化は診察の目安となりますので受診をお願いします。