声帯内多血小板血漿(PRP)注入

再生医療「声帯への多血小板血漿(PRP)注入」を開始しました。

・以下の病気で、声が出しにくい方が対象となります。

これらの病気は、自然には回復しないことがほとんどです。

これまでの治療法

手術

甲状軟骨形成術Ⅰ型などがあります。頸部への皮膚切開が必要で、ゴアテックスやチタンなどの異物を挿入することになります。

声帯注入

ヒアルロン酸やコラーゲンなどを声帯に注入しますが、これらの物質は体内に吸収されるため、効果は数ヶ月となります。脂肪を注入する方法もありますが、全身麻酔で受ける必要があります。また、注入しすぎてしまうと声が悪化してしまい、元に戻らない恐れがあります。細胞の増殖を促す、トラフェルミンの注入を行なっている施設もありますが、薬剤に対するアレルギーの危険性があります。

音声治療

ある程度の症状改善は見込めますが、限界があります。

このように、声帯瘢痕症や声帯萎縮症に対する既存の治療には、まだ改善すべき点が多く残されていました。より安全、効果的、簡便な治療を目的として、声帯への多血小板血漿(PRP)注入は研究されました

多血小板血漿(PRP)とは

多血小板血漿(PRP)血液中の血小板を濃縮して得られる液体で、細胞の成長や再生を促す効果があります。組織の傷の修復やボリュームアップに効果的なことが確認されており、国内外で様々な疾患の治療に利用されています。ご自身の血液を使用するため、アレルギーや感染の危険性がありません

当院での研究

2018年3月から2020年3月の間に、23名の患者様(声帯萎縮症20名、声帯瘢痕症3名)に注入を行いました。声が注射前より悪くなった、声帯が異常に腫れてしまった、などの合併症はありませんでした。声の自覚的評価であるVHI-10(voice handicap index 10)の平均は22から11まで改善し、ほとんどの方が注入の効果を実感されました。

治療スケジュール

多血小板血漿(PRP)まずはPRP外来をご受診下さい。治療開始前に音声の状態、声帯の状態を確認し、注射を行います。注射して1ヶ月後に受診して頂き、音声と声帯の状態を確認致します。効果が不十分であれば注射を行います。これを1ヶ月おきに繰り返します。声帯のボリュームは、大きくなりすぎても良くありません。むしろ声が悪化してしまうこともあります。一度声帯のボリュームが大きくなりすぎてしまうと、元に戻らないこともあるため、少しずつボリュームを大きくします。

注入の方法

  • 1 ご自身の血液を30ml採取させて頂き、PRPを作製致します。
  • 2 鼻、喉に十分に麻酔を行います。
  • 3 鼻から細い内視鏡を挿入し、声帯の位置を確認します。
  • 4 喉仏の骨の上から、両側の声帯に注入を行います。

処置は全て外来で行います。

料金

保険適用の治療ではありません。自費診療となります

予約

2021年4月よりWeb予約システムにてご予約をお取りできます。ログイン後、メニューから「予約・取消・確認」を選択し、「PRP外来」をお選びください。

届出について

全ての多血小板血漿(PRP)を用いた治療は再生医療として扱われ、倫理委員会での審査、厚生労働省への届出が必要です。当院での「声帯への多血小板血漿(PRP)注入」は大阪大学再生医療等認定委員会の審査を経て、近畿厚生局を通じ厚生労働省へ届出が行われております。

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